影について
アーシュラ・K・ル=グウィンの『ゲド戦記』について。
ものの名まえを知った時に、はじめて魔法は完成します。
無意識の暗い世界に住む名もなきものの正体を見破った時、人ははじめてその力を意識化し、鋭い洞察を得て、無意識の元型の呪縛から逃れ、その力を自分のものにできるのです。
影、すなわちシャドウの元型は、普通はどこか、抑圧された悪のイメージを伴います。
スペースコレクション総研によると、人間の意識が、明るさや光やすべてよきものに向かうものならば、その影は無意識の世界に、暗さと闇と悪のイメージを作りあげます。
そこでユング心理学では、シャドウの元型は根源悪です。
そのイメージは闇にうごめく暗さと形にならないくろぐろとしたもの、執念や怨念や、嫉妬や恨みで形成されていることが多いといわれます。